
あごと全身の関係 よく噛むことは幸先が良いです
2024.10.14
ペットのようにベロをだしたまま寝ている人を見たことはないのですが、
寝ているときにあなたのお口はどうなっていますでしょうか?
口を開いている、閉じているが歯ぎしり食いしばりをしている。普通にとじている(正常)。の3つのタイプが多いと思います。
無意識下でも意識下でもあごの筋肉が正しく働いていないことにより弊害がおきます。
昔から言われてきたことですが、柔らかい食べ物が多くなったことで歯並びが悪くなり、かむ力も弱くなり顎関節症がでてきている。
旧石器時代、木の実や硬い野草などを食べていたころとは格段に柔らかくなっていますので、きちんと嚙まなくても呑み込めてしまうところが
現代の食べ物ですよね。縄文人の歯並びはあまり叢生(歯の生え方の乱れ)は見られません。
また、一口30回といわれていますが、実際に行ってみるとかなり多く感じます。
普通、だいたいその半分くらいで食べていることが多いです。
良ーく唾液に分解してもらってから呑み込もうとは普段意識しておりません。
さらに胃~小腸まで運ばれるとそれぞれの消化液が人間に備わっていますが、胃液に分解され、やっと小腸にたどりつくのですが
未消化のものが多かったりすると胃や小腸にストレスがかかるそうです。
お口をあけて寝てしまう人の多くは鼻が詰まっていることが多く、小腸系の乱れで鼻が詰まりやすく口呼吸になります。
口呼吸は浅い呼吸しかできないので、いびきをかいたりして代償しようとします。
さらに浅い呼吸は肺がきちんと動かせていないので肋骨が硬くなります。
太っていなくても、いびきが治りにくいのも このせいかもしれません。
お口を閉じているばあいでも歯ぎしりをしている人は肝臓の疲労といわれています。
子供時代から歯ぎしりは始まることが多いのでお酒とは関係ないようです。ストレスをためやすい方は要注意です。
顎関節症は筋肉の使い方が偏っているのでそれを改善してあげると、改善するケースがほとんどです。音はなかなかきえないですが、
かみ合わせの偏りは歯並びとはあまり関係ない事が多いです。クセ、体癖の影響の方が強いです。
マウスピースは対処療法ではありますが、ゴールではないのではやめに卒業を視野にいれてご指導しております。
当院では頭骨の調整と筋肉の調整も同時におこなっております。さらに帰ってからも自分でできる筋肉調整法がありますので目に見えて効果を上げることが可能です。(関節のかなりの変形を伴ったものは困難な場合もあります。)
噛むという運動はまた歯茎とあごの骨に振動をあたえ、神経受容体にフィードバックされており、神経伝達物質により、脳への刺激も行われています。経験的に看取り態勢で常食を召し上がっていない方でも日中の義歯の装着をおすすめしております。
私が診ております認知症の患者さんが入所される特養ホームの入所者さんは義歯を極力装着できるように現場のスタッフさんにご協力いただいております。
上の義歯を装着しなくなると、頸椎のバランスが取れなくなり顎が上がったままの姿勢になってしまい、そのまま誤嚥性肺炎で入院につながったケースがありました。
歯が多数ぬけてしまって義歯がないままにされているなど❝かみ合わせ❞がきちんとできなくなった方は老化のスピードが相当早い印象です。
逆に義歯やインプラントでしっかりとした習慣になっている方は認知症でも、うがいがしっかりとできる期間が長く、安定した生活を送られています。先が長いことは幸が長いですので、そうありたいものですね。